甘えられない夫婦関係で始まった子育て
私たち夫婦はフリーランス同士(個人事業主)。
特に私は仕事があるときとないときの差が大きかった。
入院するほどつわりがひどかった妊婦時代、産後、5か月間くらいの約1年半ほどは、ローンの支払いや食費は夫が負担してくれた。
妊婦時代は、2人だけだったので恋愛の延長みたいな関係で、仲が良かったし、夫の仕事は少し減っては来ていたけれど、順調だったから。
ただ生命保険や国民年金、自分にかかるお金は自分で何とかする必要があって、
足りないときは貯金を崩してやりくりしていた。
子供が生まれて、初めての子育てに奮闘しながら、一般的な母親像に当てはまらない自分を持て余しながら過ごしていたら、夫から
「もうそろそろじぶんのぶんの生活費を払って!」
と言われた。
ホントはもう少し、甘えたかったけれど、夫はすっかり父親としての生き方を選んでしまっていたし、私自身も自分が嫌だなと思う相手に甘えるのもかっこ悪いと思ったので、稼ぐことにスイッチしていった。
仕事が少ないときは、アルバイトをしてお金を稼いだ。
(振り返ると、いろんなバイトを経験したな。)
だって、夫に頼らずに生きていく。
そうすることで、夫婦として対等の立場を作ろう。
それを貫いて、文句は言わせないようにしよう!と思った。
夫にも家事や育児の役割を増やして6対4くらいで、お互い協力し合った。
入籍してから23年、この対等な立場をつくってきたので、私たち夫婦はお互いの貯金額も収入も保険も知らない。
教育費は全部私
私は、子供が賢いことが分ってきたので、小学3年生あたりから中学受験をさせようと考え始めていた。
夫に話してみたところ、夫は
「うちは裕福な家庭じゃないから、普通に区立の中学へ行って、区立の高校受験でいいじゃん!」
それに
「大学にお金がかかるんだからそこで使えばいいじゃん!」
と言う事だった。私的にはそれも正解。でも子供は勉強できたし、同じくらいのレベルの中で過ごしたほうが、さらにレベルアップできるのに。と思って会話を続けたけれど、受験の話になると目が三角になって、けん制されてしまった。
この人は、子供の“今”の可能性や、子供の今に必要な環境を理解していない。
だったら、私が頑張って塾へ行かせてあげようと決めた。
当時(13年前)のことなので、細かい金額までは覚えていないけど
中高一貫校の受験に強いENAの塾代は、月額49,610円に加え、
夏の集中セミナー、夏合宿、冬の年越し合宿(※セミナーと合宿は別料金)など、さまざまな追加費用がかかりました。
特に6年生の時は、年間で約80万円ほどかかった記憶があります。
ちなみに中学受験にかかる塾費用は、実際どのくらいなのか気になる方も多いと思います。こちらのマイナビニュースの記事では、
学年別・季節講習ごとの平均費用など、詳しく紹介されています。
私は夫に
「子供の教育に関してお金を一切出さないなら、あなたは一切口出ししないでね」と約束させました。
夫は、自分にお金の負担が1円もかからない事を知ると、塾への送り迎えとかなど、何かのは協力をする姿勢だけは見せてくれた。でも金は払いたくない夫。
この人マジケチだなと、嫌いな気持ちがさらに膨らんだ。
だから、子育てのパートナーとして以外の夫への気持ちははどんどん薄れていった。こいつ早くいなくなればいいのに。と実は今でもこっそり思っている。
私はさらに仕事量を増やして働いた
今現金が必要になると、私は時給のいい深夜の電話相談のバイトや、心がすり減るようなテレアポも経験した。
それでも、なんとか自分の仕事にも営業をかけて繋げていった。
同僚の方が忙しくしているのを見ると、さらに落ち込んだ。
不安定な仕事だから、仕方ないのだけれど夫には頼れないし、甘えたくなかった。
子育ては先が長くて、心が折れそうな時も多かった。
「私、この先、本当に大丈夫なのかな?」
「母親になりたいなんて思わなければよかった」
「彼を選ばなければよかった」
「1人が楽だったかもしれない」
そんな気持ちになることがたくさんあった。
ストレスをものすごく感じていて、産後太りしたままで自分の見た目も嫌いになり、
母親として、そして1人の女性としての自信をどんどん失っていた。
そんな、私に育てられた子供に悪影響が出ないかと心配しながらも、
誰に相談すればいいのかもわからなく、カウンセリングを受けてみたりもした。
こんな時、自分の話を聞いてほめてくれる優しい男性、ドラマみたいな出会いでもあれば、浮気してしまうであろう気持ちが、わからなくもない。
子供が寝たあと、夫を家に残して外出して飲み歩いたり
同僚と仕事の話をして発散したりして、何とか気を紛らわせた。
こんな行動ができたのは、私が夫と対等の立場をキープしていたからだと思う。
「手伝う」じゃない、「やる」が正解
男友達に「〇〇ちゃんみたいに稼いでくれる妻がいい」と言われたことがある。
でもそのとき、私は少しイラッとして言い返した。
「その分、家事も育児も半分やらないといけないけど、それできる?」って。
そしてら
「奥さんに家事全般をやってもらって、できる時に手伝う事ならできる」と。
男性って、家事や育児を『手伝う』って言うんですよね。23年前は、今よりも
女性が家事をやって当たり前と考えている男性が多かった。
手伝う? ちがうでしょう。
自分から進んで子育てや家事を『やる』って言えよ!って思っていた。
私は決めていた行動がある。
夫に子育の世話や家事を頼んで引き受けたなら、すべて任せて一切手を出さなかった。
子供が泣こうが、夫がイライラしてカオスになっていようが見守る事を貫いた。
父と子供二人で乗り切ってもらった。この姿勢だけは絶対に崩さなかった。
夫は、子供にとって素晴らしい父親になっていった。
今、私たち夫婦が離婚していないのは、
“対等”をキープし続けてきたからだとおもう。
そう思えるようになったのは、つじつまが合わないようでいて、
どこかに自分の意志と、ぶれない軸があったからかもしれない。
コメント