夫はいつから「いらなくなった」のか。
久しぶりにブログを書こうと思う。
「夫って、いつからいらなくなったんだろう?」
そう考えたとき、答えはすぐに出た。
子供の大学受験が終わってからだった。
大学に入った子供は、バイトやサークルで忙しくなり、親が手を出す場面は一気に減った。すると、家の中で夫と向き合う時間が増える。
でも、私にとって夫は、もともと「自分の子どもの父親」という存在で、“夫婦”としては見てこなかった。
それなのに、子どもの前では「仲の良い夫婦」を演じてきた気がする。
でも、無理して演じていたわけではなくて、子供が大好きだから、自然にいい父親、素敵な母親でいようと子育てしていたお互いの邪魔をしなかっただけ。
でももう、それをする必要もなくなった。
家に娘がいることもかなり少なくなって、2人でいる時間が増えたら、話したいこともなくなっていた。

じゃあ、なぜ今も一緒にいるのか?
昔は、母親としてよりも「女性」として扱われたかった。
でも、自分が年齢を重ねるうちに、“女でありたい”という気持ちも、いつの間にか薄れていった。
そうなると、「お腹周りが100になりそうなおじさん化した夫!」でちょうど良くなってくる。
◎更年期に入ると、体調管理が生きるメインテーマになる。
毎日、波のある心と身体をなんとか整えるのに精一杯で、見た目の美しさなんて二の次。
そんな自分を、気にも留めずに隣にいる夫は、ちょうどいい“隠れ蓑”みたいになった。
見た目を褒めてほしいとも思わないし、オシャレをして出かけたいとも思わない。
太ったり痩せたり、そのジタバタさえも気にしなくなる。
夫は、昔から私を「子供の母親」としか見ていなかったから、私がどう変化しても何も言わない。ただ隣で、淡々と、私と生活だけをしながら、自分の仕事と向き合っている。
あぁ、「空気みたいな存在」ってこういうことか、と気づいた。
ローンの終わりも見えてきて、個人事業主として紆余曲折を繰り返しながら、ここまで家庭を築いてきた自分を、少しだけ肯定できるようになった。
子どもが巣立ったら、さらに家は広く感じるだろう。
夫とはスペースを分けて暮らせるようになるかもしれない。
家の中で夫の気配を感じなくなったら、きっと私はもっと気持ちが楽になる。
女性として見られなくなった自分を、他の人より気の毒だと思っていた時期もあって、それが一番つらかった。
でも、体調が不安定な日は、手を貸してくれたり、救急車を呼んでくれたり、
「あんな夫でも」ちょっと頼ってしまう自分がいる。
もう若くない。モテたいと思う気持ちもなくなった。
これが、長年夫婦の“あるある”なのかもしれない。
同じように「夫婦って何だろう?」と感じた人たちのリアルな話です。
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